第3新東京市某所。閑静なる住宅街にて暮らす美人奥様、ちかげは、定刻通りに買い物から戻り、台所にて夕食の支度を遂行していた。ふと、下腹部に違和感を覚えた。違和感などと言うと大げさだ。何の事はない。当然の生理現象。尿意を催したのだ。ちかげは水道の蛇口を止め、トイレへと向かった。ドアの前。ノブをひねるちかげ。指先に違和感を覚えた。今度は間違いない。リアルな違和感。…開かない。トイレの扉が、開かない。右にひねろうと左にひねろうと。ガチャガチャと動かそうとゆっくりとさすってみようと。まったくもって受け付けない、鋼の如き施錠。時を刻む壁時計。残酷な便所のテーゼ。迫り来る尿意に脅かされながら、ちかげは額に滲む脂汗を拭っていた…。

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